マレーシアでは旧正月のお祝いは15日間続くのですが、その最初の7日までに、イーサン(Yu Sheng ,Yee Sang , Yuu Sahng/魚生)という料理を食べます。シンガポールでも食べるそうですが、中国や台湾ではこの習慣はないそうです。マレーシア、シンガポールの独特の文化なんですね。
魚(yu)は、「余:余るほど豊である」と同じ発音で、生(sheng)は「升:昇格する、上昇する」と同じ発音なのだとか。要するに「余升」は「富の増加」という意味で、同じ発音である「魚生」は縁起の良い物として新年に集まった家族や親戚、友人と一緒に楽しむものだそうです。
色とりどりの野菜を細長く切って、ピーナツやクリスピーな揚げ物、刺身サーモンなどをトッピングします。他にもポメロー(柑橘果実)やライムと甘酸っぱい梅酢系のドレッシングと一緒にいただきます。入れる具材に特に決まりはなく、地域や家庭によって色々あるそうです。代表的な野菜は大根、ニンジン、赤唐辛子、紫キャベツ、カブ、紅しょうが、ポメロー(柑橘果実)、パクチー、クラゲ、ピーナッツ、などです。これに刺身サーモンを加えて作ります。今回私達は近くのスーパーにあった物を買ってみました。どうもベジタリアン用イーサンだったらしく、サーモンやクラゲは入っていなかったです。サーモンに見えた物がポメローだったので、主人が残念がっていました。お味はとてもさっぱりしていて、私はいくらでも食べられる!お正月だけじゃなく、いつでも食べたい!と思いました。こちらのイーサンはめかぶが入っていたので、めかぶ好きな私はさらにテンションが上がりました!ドレッシングも薄味で酸味もきつくないのでとても食べやすかったです。
食べる時は家族や親戚、友人と一緒に箸で具材を高く持ち上げて願い事を言いながら混ぜるのだそう。地域によっては「ローヘイ」という掛け声も合わせて言う所もあります。もちろんお皿からはみ出したりこぼれ落ちたりするのですが全然良いそうです。高くまで持ち上げるのは、運気を盛り上げるため、「ローヘイ」という掛け声はもともと網にかかった魚を引き上げる時の掛け声で、大漁→儲かる→縁起がいい、という事だそうです。
新年最初に家族や親しい人達と共同作業をする、とても素敵な文化だと思いました。豪快に高く持ち上げながら混ぜるのでテーブルも豪快に汚れます!汚したらダメ!という文化で育った私には衝撃の光景でした。(家で家族みんなでお箸で高く持ち上げながら混ぜましたが、汚さないようにそっとしか出来ませんでした。)日本にはない文化に触れる事が出来てとても嬉しかったです。いつか豪快に混ぜてみたいですが、何だか無理そう…。また来年もイーサンを食べたい!今度はお店でもイーサンを食べてみたいと思いました。
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