先日、主人が会社の会合から帰ってきて、上記のような綺麗な箱をもらって帰ってきました。何だろうとワクワクしながら開けてみると…
???中身はデーツでした。なんだこれ?しかも上下が非対象。どういう事なのか、しかも箱には「ハッピーラマダン」って…。とにかく調べてみました。
マレーシアでは3/11夕方~4/9まで、ラマダンが始まります。イスラム教は西暦ではなく太陰暦を採用しているため、1年が354日です。太陰暦の第9の月である30日間がラマダン時期になります。1年で11日ずつ早まるため、毎年ラマダンの期間が異なります。マレーシアでは月を見て新月の日にラマダンを開始するようで、ちゃんと月を観察して決めるようです。面白いですね!
ラマダンとは「断食する月」という意味で、約1か月間行われます。イスラム教徒の方はこの時期日の出~日没の間、食べ物や飲み物は一切口にしません。日が昇る前に「Suhur(スフール)」、日没後に「Iftar(イフタール)」と呼ばれる食事をとります。お祈りは1日5回。スフールはお祈り後、十分な水分とデーツを、イフタールはまず水を飲んでお祈りしてからデーツを食べ、その後食事を取るのだそうです。急に食事をして胃を痛めないためだとか。だからデーツをもらって来たのね~と思いました。因みにデーツは高カロリーで、一日3~5粒で十分だそう。それで朝は水とデーツで1日を乗り切る事が出来るのか!と納得。でも栄養的には十分でも、お腹は空きますよね。
因みにこのデーツを食べたみたところ、食感はねっとりとしていて、干し柿などに近い食感でした。味も癖のない上品な甘みで、とても美味しかったです。ビタミンやミネラルが多く、下記の効能も期待出来るようです。
- イライラなどを抑える
- 貧血防止
- 便秘改善
- ダイエット効果
- 美肌効果
- むくみの解消
- すばやくエネルギーを補う
- 免疫力を上げる
ただし、食べすぎは逆効果も…。1日3~5粒程度がいいみたいです。
このラマダンはイスラム教徒の五行の1つ「断食(サウム)」を行う事。五行は他にも「信仰の告白(シャハーダ)」「礼拝(サラート)」「喜捨(ザカート)」「巡礼(ハッジ)」があります。
五行はイスラム教のコーラン(経典)に書かれている義務の1つで、世界中のムスリム(イスラム教徒は世界人口の1/4もいます!)の方がそれぞれの場所でラマダンを行うのだそうです。
ラマダン期間中は断食だけでなく、さまざまな欲望を抑え信仰心を深める事を目的としています。亡くなった方々や恵まれない方々に思いを馳せ、寄付や奉仕を行います。ですので、飲食の他、喫煙、性行為、喧嘩、悪口や不適切な言動も慎まなくてはならないのだそう。
参加できる年齢に上限はありませんが、乳幼児、幼児、病人、高齢者、妊婦や授乳中、生理中の方は断食を行わなくても良いそうです。乳幼児、幼児以外は時期をずらして行う、体調が回復してから行う、など、後に必ず行うようです。また、旅行にラマダンが重なった時も、時期をずらしておこなう事ができるようです。ラマダン期間は断食以外でも寄付や奉仕が重視されており、この時期に出来ない人は寄付や奉仕を積極的にしているようです。因みに子供は7歳くらいから徐々に体調を見ながら始めていきます。
この時期は日没後のイフタールを家族や友人と盛大に楽しむ方が多いそうなので、夜の飲食店やショッピングセンターが大変混みあいます。ですが、昼間はみなさん食べないので、レストランもガラッガラです。先日もランチにレストランへ行きましたが寂しい感じでした。そして、店員さんがムスリムの女性だったので、何だか申し訳ない気持ちになりました。この時期飲食店が働くムスリムの方は辛いですね。
この時期はイスラム圏ではほとんどの企業や店舗、銀行なども営業時間が短縮されるそうですし、ムスリムの飲食店は日中営業していないところも多くなるため、旅行の際には少し注意が必要かもしれません。
知人のムスリムの方に聞いたところ、最初の1~2日は確かに辛いのだそうです。でも、段々慣れて来て、次第に昼間は飲食しなくても大丈夫になるのだとか。イフタールの夕食も胃が小さくなるため、たくさん食べなくても大丈夫になるのだそうです。そっかー、わたしもラマダンしようかな~。
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